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2011年6月22日水曜日

*** 釜 無 川 支 流 ・ 尾 白 川 源 流 域 釣 行 記 ***






目 次

 Ⅰ.尾白川
     1.富士川水系の在来渓魚
             2.白州町
        ① 老舗酒造 ” 七 賢 ”
        ② 老舗和菓子店 ” 金 精 軒 ”
        ③ 旅籠や ” つ る や 旅 館 ”
              3.尾白川源流域
 Ⅱ.渓魚の種と自然分布について
     1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏
           ① アマゴ
           ② ヤマメ
     2 屋久島のヤマメ
     3.イワナの自然分布圏 
 Ⅲ.日本のイワナの分類について
 
  





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 Ⅰ. 尾  白  川 

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” 甲 斐 駒 ケ 岳 2 9 6 7 m
を主水源とし約11km駆け下り
甲州街道20号線
” 北杜市・白州町  旧甲州街道 ” 台ヶ原宿
辺りで 釜 無 川 に流れ落ちる支流です。
この ” 尾 白 川 ” は環境省
” 日 本 の 名 水 100 選 ”
に指定されており
上流部の花崗岩帯は長い歳月を掛け侵食され
急峻な傾斜、大小さまざまなを形成し
そして白い巨岩・巨石、白砂
清流にエメラルド色を映し出させ
春は新緑、秋には紅葉と四季折々の変化に富んだ
” 尾 白 渓 谷 の 美 ” 
を創り出し、多くの人を引き付け、賞賛させています。
因みに、尾白川の名の由来は
白州の山中に白黒で尾が白い神馬が住み
その霊験は白黒(善悪)を明らかにし
人界を律すると伝えられてきた
その神馬が住む霊境を水源とする川であることから
”尾白川”と呼ばれてきたとのことです。



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 1.富士川水系の在来渓魚

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アマゴ ” と ” ヤマトイワナ
 の自然棲息圏でありましたが
現在は ” ヤマメ ” 及び ” ニッコウイワナ
アメマス の陸封型 エゾイワナ
が放流され、残念ながら
” ヤマトイワナ ”
にお目に掛かれるのは
源流域の支流、小沢でも極めて稀であるようです。


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2. 白     州     町

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甲斐駒ケ岳の東麓に位置し、人口約4300余人
町の凡そ90%が山林で占められ
然したる産業は無く、伏流水が湧き出
水の美味しい町
と標しており
特に、サントリーの白州工場があることで知られています。
又、江戸時代に甲州街道の宿場として栄えた
台ヶ原宿 『 日本の道100選 』
国土交通省に指定され
今でも古い民家や蔵が点在しています。


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① 老 舗 酒 蔵 ” 七    賢 ”

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300年を誇る日本酒製造酒蔵です。
!! 奥さんにおべんちゃら !!
純米酒  ” 大 吟 醸 ” 購入です。




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② 老 舗 和 菓 子 屋 ” 金 精 軒 ”

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和菓子の老舗  信玄餅 の元祖店
訪れましたが ” 木曜は定休日 ” 残念



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③ 旅  籠  屋 ” つ る や 旅 館 ”

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明治初期の建物だそうです。
現在は使用されておりません。
隣の新館に15日に1泊しました。 

6月15日の夕食です。
一般的な食材です。 

16日の朝食です。

等々が情緒ある宿場町の趣を
一部、形成しております。
また、町の名の由来は
尾白川が花崗岩を浸食し、運び込んだ白い砂で出来た
” 州 ” 土地であることから白州と言うそうです。
因みに 信玄餅 ” と言うと
桔梗屋の商品名 ” 桔梗信玄餅 ” のイメージが強力ですが
元祖は ” 金 精 軒 ” だそうです。



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  3.尾  白  川  源  流  域

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尾白川源流域へは
甲州街道20号線沿いの
白州町・道の駅から南へ約10
" 竹 宇 駒 ケ 岳 神 社 "
の駐車場を目指します。

               釣  行 日 ・・・・・・ 6月16日午前8時20分 
               天       気 ・・・・・・ 曇り             
               気       温 ・・・・・・ 18度 水温=12度  
               R   O   D ・・・・・・・7.60  Foot  Power = Slow
               L  I  N E  ・・・・・・ Phoenix  Silk  3Weight       
               LEADER・・・・・・ Phoenix Braided Silk Tappered  1.50m
               TIPPET ・・・・・・・8 X                         
               標      高 ・・・・・・・620m                                   

白州町の竹宇駒ケ岳駐車場です。
シーズンには満車になりマス。

多くの方は尾白渓谷へのハイカーです。
夏休みは渓流での”水遊び”の家族連れでにぎわいます。
  
キャンプ場を抜けた入渓地点です。

若葉は陽を通し、葉脈がハッキリ見え、透き通ってます。

巨石は白く、河床の砂も白いが
水の透明度が低い。
甲斐駒ケ岳には、まだ雪が残っているのだろうか?
前、2回は9月だった。

上流からのつり橋です。
右側が尾白渓谷に続きます。
左直ぐが
竹宇駒ケ岳神社です。

水量が多い。
スポットが分散してしまう。

千ヶ淵です。
深い淵のエメラルド・グリーン
この上を目指すことにしました。

尾白川源流域、渓谷に行くには
この急峻な鉄梯子を登って高巻きです。

突き当りを左へ曲がります。
ほぼ”はしご”感覚です。

登りきったところの峰です。

降りてる時に”雌鹿”発見!
動きが緩慢、元気がなさそうです。
気がついていないのでしょうか、逃げません。
慌てたので、写りが良くありません。

急勾配の道です。
左下、白くなってる部分は渓流です。

チョッとした”へツリ”体験です。

この辺は遡行できたのですが
水量が多くて出来ません。

下流方向からも遡行できたのですが、残念です。

この滝も乗り越えられたのですが
淵が深くて”だめ”です。
釣りはあきらめ、思い出の滝に行くことにしました。

明るい道を下っていきます。


旭滝です
この滝が思い出の滝なのです。
近くで撮ろうとして、正面のナメ岩の先端から
滑り落ちて淵に沈んだのです。
今日が見納めかもしれない。

10時22分、旭滝前の標識です。
ここから駒ケ岳神社に戻ります。
何、20分!!!
此処まで来るのに1時間掛かったのに。

11時40分、旭滝から1時間20分です。
疲れたな~、キツイきつい。
竹宇駒ケ岳神社までは5分ほどの所で昼食です。

釣橋の下辺りでの食事
新アイテム、トースターの登場です。
今日のメニューは
”エピ”のトースターにクリームチーズ
そしてミネストローネ・スープです。

食後のリーフ・ティーです。
クッキーと羊羹です。

この手前が竹宇駒ケ岳神社です。
ぬれた靴跡がついています。

つり橋から下流の眺め

竹宇駒ケ岳神社です。

**  約5時間00分の釣行雑感 **

                      R  I  S   E ・・・・・・・0 回   
                    合せ切れ・・・・・・・・0    
                    合せ仕損・・・・・・・・0    
                    バ ラ シ・・・・・・・・0       
                    LANDING-NET ・・・・・ 0 匹            
                    LANDING-NET % ・・・00.0%    

5年ぶり3回目の再訪だが、尾白川渓谷への
釣行は今日が最後であろう。
旭滝の前の標識は駒ケ岳神社まで20分と
書かれていたが、1時間20分も費やしてしまった。
登山道の登り下りは、極々辛くなった。
特に登りの急勾配は這いずってしまった。

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Ⅱ.渓魚の自然分布と種について

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1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏について

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①  ” ア マ ゴ ”
学  名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ、降海型はサツキマス、と命名されています。
神奈川県・酒匂川以西
太平洋側、瀬戸内海に流れ出る河川
及び豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

②  ” ヤ マ メ ”
学  名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ、降海型はサクラマス、命名されています。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域、日本海側全域
九州は鹿児島と"アマゴ自然生息圏"を除く全域です。




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2. 屋久島の ” ヤマメ ” について

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屋久島の安房川・小杉谷に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
が1968、1969(昭43,44)年に
旧東京都水産試験場奥多摩分場
(現東京都奥多摩さかな養殖センター)
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した親魚が元の稚魚を
1971年(昭和46年)
(理事長・木村英造・1994年2月解散
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
の会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が小杉谷集落
旧小杉小・中学校跡の校門の門柱前に
設置されております。






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3.イワナの自然分布圏について

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① ” ヤ マ ト イ ワ ナ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で、降海型は、おりません。
静岡県・富士川から天竜川の間
主に中部山岳帯の太平洋側の最上流域
及び滋賀県・琵琶湖東岸に注ぐ諸河川です。
形態的特色は
腹部に オレンジ の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。


② ” ニッコウイワナ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で、降海型は、おりません。
神奈川県・相模川から利根川まで
新潟県・胎内川、三面川
ニッコウイワナアメマスの混棲境界線から
鳥取県までの間
及び滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ河川です。
形態的特徴は
腹部に レモン の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。


③ ” ゴ  ギ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で、降海型は、おりません。
山陰では島根県の斐伊川から高津川まで
山陽では岡山県の吉井川から
広島県の太田川を経て山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の虫喰い模様、鯖模様が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ”  と認めず
ニッコウイワナに偏しています。
因みに、広島県の天然記念物に指定されております。


④ ” キ リ ク チ ”
学  名 = Salvelinus  japonicus Oshima
陸封型のみの種で、降海型は、おりません。
過っては奈良県・十津川
和歌山県・日高川、熊野川に生息していましたが
現在は奈良県・十津川最上流部の1支流1谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に オレンジ の斑点があります。
因みに、奈良県の天然記念物に指定されております。 
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナの1亜種と捉えております。


⑤ ” ア メ マ ス ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス、陸封型はエゾイワナ、と命名されています。
  茨城県・那珂川以北と新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマスの混棲圏以北
及び北海道全域です。
形態的特徴は
体側部に ” 白色斑点 ” があります。


⑥ ” オショロコマ ”
学  名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ降海型はオショロコマスと命名。
北海道内に限られており
東部=知床半島、標津地方
中央部=石狩、日高山渓
西部=支笏、定山渓地方及び渡島半島です。
形態的特色は
体側部に があります。


⑦ ” ミヤベイワナ ”
学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道、十勝管内の大雪山国立公園内にあり
道内最高所の湖、標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
この 然別湖 ” のみに生息しているイワナです。
形態的特色は
体側に があります。
動物学者 大島 正満 博士
然別湖のみに生息するイワナを新種としましたが
他の多くの学者はオショロコマの亜種と捉えています。
命名は1938年新種として大島博士が恩師である
札幌農学校( 現在の北海道大学 )の
宮部 金吾 博士
の名を学名に冠し、贈呈した由来があります。
又、北海道の天然記念物に指定されております。
以上が、動物学者 ” 大島 正満 博士 ” の学説であります。
尚、九州には ” イワナ ” の自然分布圏は存在しません



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Ⅲ.日本のイワナの種について

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1. ” 一 種 説 ”

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1951年、魚類分類学の創始者
田中 茂穂 理学博士は
日本のイワナオショロコマ一種とする説。



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2.  ” 五種一亜種説 ”

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1961年、動物学者 大島 正満 理学博士は
オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス
ニッコウイワナ、ヤマトイワナ
の五種とし
キリクチ ヤマトイワナ の亜種と唱える。 
ゴ ギ は種と認めず ニッコウイワナ に偏しました。



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3. ” 二 種 一 亜 種 説 ”
=
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1967年、霊長類学の創始者及び棲み分け理論で
世界的に高名な
文化勲章受章者 今西 錦司 理学博士は
日本のイワナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種 ゴ ギ を一亜種とし
他の有色斑紋点、ミヤベ・ニッコ ウ・ヤ マト・キリクチ
アメマスノの地理的に連続的に変化する
 ” クライン ” であると唱え
大島 正満 博士 の説を激しく批判しました。





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最後迄ご覧いただき
ありがとうございます。
お気づきの点がございましたら
” コ メ ン ト ”
など、いただければ幸いです。

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