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2011年8月21日日曜日

* * * 釜 無 川 支流 ・ 小 武 川 源 流 域 釣 行 記 * * *.

目 次
 Ⅰ.小 武 川
     1.富士川水系の在来渓魚
     2.経 路
     3.入   渓
 Ⅱ.宿泊施設
    1.アグリーブル武川
 Ⅲ.渓魚の種と自然分布
     1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏
           ① アマゴ
           ② ヤマメ
     2.屋久島のヤマメ
     3.イワナの自然分布圏
 Ⅳ.日本のイワナの分類
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Ⅰ.小   武   川
( こ む か わ )

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南アルプス北端
” 薬師ヶ岳 ・ 辻  山 ”
( 2780m )    ( 2584m )
の北斜面を主水源とし北流し
およそ17kmを経て
甲州街道20号線
” 宮脇交差点 ”
登り線側1km先
” 小武川橋 ”
の東600m辺りで
” 釜 無 川 ”
に流入する支流です。

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1.富 士 川 水 系 の 在 来 渓 魚

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アマゴ ヤマトイワナ
の自然棲息圏でありましたが
現在は
ヤマメ 及び ” ニッコウイワナ
アメマス の陸封型 エゾイワナ
も放流され、残念ながら
ヤ マ ト イ ワ ナ
にお目に掛かれるのは
源流域の支流・小沢
でも極めて稀であるようです。

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2. 経   路

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① 武川村内が入り口の小武川林道を通るコース
小武川沿いの未舗装悪路を
時速20km以下で走ります。
” 2015年5月現在 ”
80%近く舗装されています。
未舗装は12~3分
舗装路が12~3分
の走行となります

② 韮崎市内が起点の御庵沢小武川林道コース
小武川から3km程離れ
山中を登り走る迂回路ですが
前面舗装で時速50km前後で快適走行。
2015年5月現在法面が崩落し
”  通行止め ”
  
の二通りのコースがございますが
今回は
①のコースを紹介します。
中央道・須玉インターを降り
白州方面へ
接続している141号線に
右折して進入します。

右折後2分
中央道の陸橋を潜ったら
信号機のある交差点を左折し
” 甲州街道 ・ 20号線 ”
に向います。

須玉ICより、およそ10分
甲州街道20号線の
” 牧原交差点 ”
で左折 ”  韮崎方面 ” に進み
” 青木鉱泉 ”
を目指します。

” 牧 原 交 差 点 ”
から約2分
最初の信号機のある
 ” 宮 脇 交 差 点 ”
を右折し 青木鉱泉 ” に向います。

” 宮脇交差点 ”
から約1分 青木鉱泉  ” の案内板
左側の ” 細い下り坂 ” に進みます。

分岐路の左側
下り坂を真っ直ぐに進みますと
” 小  武  川 ”
に突き当たり、右折します。

須玉ICより、およそ15分
” 小武川林道起点 ”
到着です。

” 小武川林道 ”
市営路線バスが
” 青木鉱泉 ”
まで走っている全国的にも珍しい
” 林道バス路線 ”
だそうです。

この林道 2/3 ” が未舗装 1/3 ” が舗装路
で全体的に非常に
” 凸  凹 ”
の激しい悪路ですので
ボディー ”
の底を擦らぬ様に
右に、左に
徐行しながら走路を選んで
充分、注意して通り抜けましょう。

 ” 三角ロータリー
須玉ICより約45分
直進し ” 青木鉱泉 ” 方行へ。

 ” 小武川林道八号橋
を渡ったすぐ左側に
” 駐車スペース ”
があります。

須玉ICより、50分余
八号橋を渡った直後の
入渓地点 ” 駐車スペース ” に到着です。
” 路線バス ”
が走行しておりますので
駐車する場合は何処でも
充 分 な ス ペ ー ス
を取って駐車する必要があります。

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3.入  渓

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        釣  行 日・・・・・・・・・8月18日午前08時50分
        天       気・・・・・・・・・快 晴
        気       温・・・・・・・・・28度 水温=16度
        R   O   D・・・・・・・・・7.60 Foot Power = Slow        
        L  I  N E・・・・・・・・・Phoenix Silk 3Weight
        LEADER・・・・・・・・Phoenix Braided Silk Leader  1.50m  
        TIPPET・・・・・・・・・8 X  150cm                        
        標    高・・・・・・・・・1100m  

緩やかな斜度に大小の石を埋め込んだ
” 床 固 ”
が幾つも連なっておりますが
遡行は容易です。
空がキレイデスね~。

9時25分、標高1100mでの出会いです。

中央、浮石裏の反転流から
” のそり、ノソリ ”
とお出ましです。

堰堤です。
右岸側から容易に登山路に上がれます。
幅、1mほどの登山者用の橋のようです。

踏み跡がはっきりしない登山路を
探しながら
川の音に耳を澄し
遠ざからないように進みます。

川音を頼り、渓から離れないように
ユックリ ・ ユックリ
急斜面を下ります。

ヨウヤク堰堤の上に出ました。

堰堤を越えてから、渓観は一変します。
巨石 ・ 巨岩が折り重なりあい
いかにも渓魚が居ついてそうな雰囲気です。

膝・肘を使ったり、腹ばいになったりして
全身での巨石越えです。

私は、常に膝あてをしています。
転んだときにも有効です。
” 表面はゴム製 ・ 裏は3mmネオプレーン ”

” ゴーロ沢 ” では ” ニ ー パ ッ ド ”
が非常に優れものです。

マタ・マタ、堰堤です。
左岸側から緩斜面を上ります。

堰堤から流れ落ちる白泡

上りあがった所の林道です。
この先突き当たり
” T 字路 ”
を左に進みます。

ナカナカ、木陰が見つからず
12時45分、遅い昼食です。

昼食です。

食後は、定番の川の水を沸かし、リーフ・ティーです。


左岸側、堰堤際から直登です。

渓 魚 に も 人 に も
自然の中にも優しい床固
” ブ ラ ボ ~ ”

炎天下の砂と石の間に咲く花
貴女の名は?

堰堤です。

多くの堰堤には、手すりが着いています。
越えるのは楽ですが
!! 悲しいですな ~!!

ナイス・スポット
 ” バラス ”
逃がした魚は小さかった。

14時40分、標高1300m
小さな ” 妖 精 ” です。

優しい、緩やかな流れ出しから
 ” ノ ン ビ リ ラ イ ズ ”

随分と細流になってきました。
相変わらず
巨石は行く手を阻みます。

両岸に木々が茂り
枝々が川に覆いかぶさるようになってきた。
” ナイス・スポット ”
の渓観だが、15時40分
気力が失せ退渓です。

” 妖  精 ”
を追い求め、誘われ、いつの間にか
此処まで来てしまった。
陽も射さなくなり
薄暗い林道を一人歩くも不安が募り
早足になる。
この感慨も
格別なのかも知れない。
下り林道を要所・要所の青木鉱泉の標識を頼りに
歩を進めば8号橋にたどり着くはずだ。

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** 約7時間00分の釣行雑感 **

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                    R  I  S  E・・・・・・・・4 回   
                    合せ切れ・・・・・・・・0    
                    合せ仕損・・・・・・・・1         
                    バ ラ シ・・・・・・・・1
                    LANDING-NET ・・・・・ 2匹    
                    LANDING-NET % ・・・50.0%

16時30分
ようやく ” 駐車場所 ” に到着した。
15時40分
に退渓し ” 50分 ” を掛け
 ” 何を思わんか ”
林道を下ってきた。
この思いは遡行と同じであろうか。

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尚、お役に立ちましたならば
是非、画面、最上部
目次の横の広告を無差別に
” ク リ ッ ク ”
していただければ
幸いです。

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Ⅱ.宿  泊  施  設

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1.” アグリーブル武川 ”
北杜市営 Tel  0551-26-3880
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” 武川真原桜並木通り ”

桜の名所沿いに佇む
アグリツーリズム ”
の宿初施設です。 

夕食は天ぷら蕎麦定食です。
全てが野菜です。

朝食です。
今日は ” ゴ ア 沢 ” に行く予定だが
小雨が降っています。


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Ⅲ.渓魚の自然分布と種

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1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏

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① ” ア マ ゴ ”
学  名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ、降海型はサツキマス、と命名されています。
神奈川県・酒匂川以西
太平洋側、瀬戸内海に流れ出る河川
及び豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

② ” ヤ マ メ ”
学  名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ、降海型はサクラマス、と命名されています。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域、日本海側全域
九州は鹿児島県と
" アマゴ自然生息圏 "
を除く全域です。
因みに
鹿児島県の110年に渡る
内水面漁業協同組合史の記述には
” ヤ マ メ ”
の文字は、見当たりません。

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2. 屋久島の ” ヤマメ ”

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” 屋久島安房川・小杉谷 ”
に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
1968,1969(昭43,44)
旧東京都水産試験場奥多摩分場
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した
親魚が元の稚魚を
1971年(昭和46年)
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
(理事長・木村英造・1994年2月解散
会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が
小杉谷集落
” 旧小杉小・中学校門跡 ”
の門柱前に
設置されております。


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3.イワナの種と自然分布圏

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① ” ヤ マ ト イ ワ ナ
学  名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
静岡県・富士川から天竜川の間
主に中部山岳帯の太平洋側の最上流域
及び滋賀県・琵琶湖東岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部の白色斑点が
” 無 ” or ” 不鮮明 ”
並びに
腹部に オレンジの斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

② ” ニッコウイワナ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
神奈川県・相模川から利根川まで
新潟県・胎内川、三面川
ニッコウイワナアメマスの混棲境界線から
鳥取県までの間
及び滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部に白色斑点
腹部に レモン の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

③ ” ゴ  ギ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
山陰では島根県の斐伊川から高津川まで
山陽では岡山県の吉井川から
広島県の太田川を経て、山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の ” 虫喰い模様、鯖模様 ” が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ” と認めず
ニッコウイワナに偏しています。
因みに
広島県の天然記念物に指定されております。

④ ” キ リ ク チ ”
学  名 = Salvelinus japonicus Oshima
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
世界最南端に棲息し
過っては奈良県・十津川
和歌山県・日高川、熊野川に生息していましたが
現在は奈良県・十津川最上流部の1支流2谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に オレンジ の斑点があります。
因みに
奈良県の天然記念物に指定されております。
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナの1亜種と捉えております。

⑤ ” ア メ マ ス ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス、陸封型はエゾイワナ
と命名されています。
  茨城県・那珂川以北と新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマスの混棲圏以北
及び北海道全域です。
形態的特徴は
全体に ” 白色斑点 ” があります。

⑥ ” オショロコマ ”
学  名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ
降海型はオショロコマスと命名。
北海道内に限られており
東部=知床半島、標津地方
中央部=石狩、日高山渓
西部=支笏、定山渓地方
及び渡島半島です。
形態的特徴は
体側に があります。

⑦ ” ミヤベイワナ ”
学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道、十勝管内の大雪山国立公園内にあり
道内最高所の湖、標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
この 然別湖 ” のみに生息しているイワナです。
形態的特徴は
体側に があります。
動物学者 大島 正満 博士
然別湖のみに生息するイワナを新種としましたが
他の多くの学者はオショロコマの亜種と捉えています。
命名は1938年新種として大島博士が恩師である
札幌農学校( 現在の北海道大学 )の
宮部 金吾 博士
の名を学名に冠し、贈呈した由来があります。
又、北海道の天然記念物に指定されております。


以上が、動物学者 ” 大島 正満 博士 ” の学説であります。
尚、九州には ” イワナ ” の自然分布圏は存在しません


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Ⅳ.日本のイワナの分類

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1.” 一 種 説 ”

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1951年
魚類分類学の創始者
田中 茂穂 理学博士は
日本のイワナ
オショロコマ
一種とする説。

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2. ” 五 種 一 亜 種 説 ”

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1961年
動物学者 大島 正満 理学博士は
オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス
ニッコウイワナ、ヤマトイワナ
の五種とし
キリクチ
は ヤマトイワナ
 の亜種と唱える。 
ゴ ギ
は種と認めず
ニッコウイワナ に
偏しました。

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3.” 二 種 一 亜 種 説 ”

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1967年
霊長類学の創始者及び棲み分け理論で
世界的に高名な
文化勲章受章者 今西 錦司 理学博士は
日本のイワナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種
 ゴ ギ
を一亜種とし
他の有色斑紋点
ミヤベ・ニッコ ウ・ヤ マト・キリクチ
 
アメマスノ
の地理的に連続的に変化する
” クライン ”
であると唱え
大島 正満 博士
の説を激しく批判しました。

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最後迄ご覧いただき
ありがとうございます。
お気づきの点がございましたら
” コ メ ン ト ”
いただければ幸いです。

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