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2011年8月31日水曜日

** Aug-2011 ; 本 谷 川 支 流 ・ 金 山 沢 釣 行 記 **

目 次
 Ⅰ.金 山 沢
               1.在来渓魚
               2.経   路
               3.入   渓
 Ⅱ.宿泊施設
             1.民 宿 五 郎 舎
             2.民 宿 有 井 館
 
Ⅲ.渓魚の種と自然分布圏
               1.ア マ ゴ
               2.ヤ マ メ
                      ① 屋久島のヤマメ
               3.イ ワ ナ 
 Ⅳ.日本のイワナの分類
 
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  Ⅰ.金  山  沢 

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山梨県北杜市黒森地区
” 飯 森 山 ”
( 2116m )
の南斜面を主水源とし
およそ5kmを経て
本谷釜瀬林道 観音峠大野山林道
が出合う
増富温泉から約4km上流の
” 落 合 ”” 本谷川 ”
に流れ入る支流です。
 
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1.富士川水系の在来渓魚

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アマゴ ヤマトイワナ
の自然棲息圏でありましたが
現在は
 ヤマメ ・ ニッコウイワナ
アメマス の陸封型 エゾイワナ
も放流され、残念ながら
ヤ マ ト イ ワ ナ
にお目に掛かれるのは
源流域の支流 ・ 小沢
でも極めて稀であるようです。
 
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2. 経   路
 
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中央道下り線をご利用の場合は
韮崎インターで降り
” 昇仙峡・明野方向 ”
に右折します。

因みに
 ” 須 玉 ” よりも ” 韮 崎 ”
で降りた方が距離・時間
共に少々勝っており
右折して直ぐには
” 7-11 ”
もあり都合が良いかと思います。
 
右折後、600m程の右側に
” 甲州牛専門店 ・ 和こう ”
がございます。
帰りには、是非、ご賞味ください。

 
韮崎ICから約1分
三つ目の信号
 ” 宮久保 交差点 ”
須玉・明野方面へ左折し

を一直線に進み
 
を目指します。


韮崎ICより9分
茅 ヶ 岳 広 域 農 道 ”
沿いに明野で唯一のワイナリー
ミサワワイナリー
が右折した300メートル先にあります。


この建物は
レ ス ト ラ ン
現在は昼食のみの営業です。
奥には ” ワインショップ館 ” があります。
 
ミサワワイナリーの看板から500m進むと
日照時間日本一の明野町に
南アルプス・八ヶ岳・富士山
を望む大パノラマが展開する
源泉温度45.1度、ナトリウム含有
の町営温泉があります。
帰路には
明野 ナ ト リ ウ ム 温 泉
で心身を癒し ” 和 こ う でお腹を満たし
ワインショップ館で にお土産を買って
帰宅なさっては如何でしょうか。



韮崎ICより約15分
塩川に架かる
” 孫 女 橋 ”
を渡り終えたところで右折します。

韮崎ICより25分
塩川ダムの瑞牆湖前で
” Y字交差路 ”
右折 ” 増富温泉方面 ” へ進み
” 落合の駐車場 ”
を目指します。

瑞牆湖前 ” Y字路 ” より6分程
” 増富温泉街 ”
にある
” 増 富 町 営日 帰 り 温 泉 ”
” 増 富 の 湯 ”

 
帰り際には
” ラ ジ ウ ム 含 有 量 世 界 一 ”
薬効の高い湯治の場として知られてる
褐色の ” 源泉温度25度 ” の湯船と
他 に
30度・35度・37度
各々の温度の
流れ出る湯船に浸かり
疲れを癒し
! 元 気 溌 溂!
安全運転
でご帰宅なさってはいかがですか。

詳細は下記にアクセスください。

 
8軒の旅館が点在する
” ラ ジ ウ ム 温 泉 街 ”
を通り抜け
” 金 山 沢 と 本 谷 川 ”
合流地点間際の
” 落 合 駐 車 場 ”
に向います。
 
韮崎ICより40分弱
観音峠大野山林道 ”
本谷釜瀬林道 ”
落ち合う地点にある
” 落 合 駐 車 場 ”
に到着です。
お疲れ様でした。
尚、両林道は
” ク リ ス タ ル ラ イ ン ”
の一部になっております。
   
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3.金 山 沢 入 渓

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            釣  行 日 ・・・・・・・ 8月29日午前8時40分
            天       気 ・・・・・・・ 快 晴                                    
            気       温 ・・・・・・・ 22度 水温=16度         
            R   O   D・・・・・・・・ 6.00 Foot Power = Slow    
            L  I  N  E・・・・・・・・Phoenix Silk 3Weight
            LEADER・・・・・・・ Phoenix Braided Silk Tappered 1.50m
            TIPPET・・・・・・・・ 8 X                                      
            標      高・・・・・・・・1250m                               

落合の駐車場真下で
” 金山沢 ”” 本谷川 ”
右岸側に流れ入ります。
左上が 駐車場です。

入渓直後の渓観です。
前日の雨で水量が増していますが
透明度は高く、濁ってはいません。
落ち込み・流れ出し・荒瀬・緩瀬
水深は殆どが膝下で
水勢はさほど強くなく
流されることはありません。
スポットはカナリあります。

9時25分、最初の出会いです。
 ” ニッコウ ・ イワナ ”

右岸側、平瀬からのライズです。

9時35分、ニッコウイワナ。

左岸側、浮き石裏、緩瀬からのライズです。

川岸の木々が川面を覆い
太陽の日を和らげ
真に清々しく、汗も遠のきます。

10時45分、2年魚でしょうか。
頭頂部に
” 虫食い ・ 鯖模様 ”
?! ゴ ギ モドキ !?

右岸側の大岩周りの緩い反転流からのライズです。
 


11時45分、標高1280m
良く太っています。

左岸側の岩石沿いでのライズです。

本谷釜瀬林道に掛かる2つ目の橋です。
川に沿うように林道が附いていますから安心です。

橋から10mで堰堤です。
橋まで戻り、出渓、時計を見たら12時00分
昼食にすることにしました。
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 有 井 館 

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落合の駐車場から
本谷釜瀬林道を3分ほど走り
金山平の有井館
で2・8の手打ち蕎麦を
食することにしました。
5月から10月ごろまで毎日営業しております。
釣りだけでなく秋の紅葉期の
” ク リ ス タ ル ・ ラ イ ン ”
は隠れた穴場です。
近くに来た時は ” ぜ ひ ” お寄りください。
 
入り口にある で飼われてる
見事な ” 岩 魚 ” です。
ご主人は50有余年、この周辺の渓流で
川虫を餌に釣りをしておられる
 ” 大 ベ テ ラ ン ”
お蕎麦を食される時は、いろいろお尋ねください。

 

奥の古民家は江戸末期の建築だそうです。

お茶請けに出された山菜類。
ビールのおつまみに最高です。
食べ終わり、飲み干してから気がつきました。
写真撮るのを忘れました。

薬味は
” ねずみ大根 ・ 朝つき ・ 昨日のキノコ ”

花魁花に停まっている
” キ リ ギ リ ス 

!!  菊の葉の上の得たいの知れぬ虫  !!

居合わせたお客さんが
” あ や め の 葉 ”
創ったものです。
ビックリ~ですね

13時45分、退渓した堰堤から
再入渓です。

スポットを探しているうちに堰堤です。
入渓後、僅か50m程です。
左岸側の緩斜面を上ります。

堰堤上です。
” 木化け・石化け・ストーキング ”
は困難です。
スポットはあります。
工夫して ” キャスティング しましょう。

14時05分、1年魚です。

中央の大石と左岸側小石の間
瀬尻からのライズです。

14時30分、又も小さな恋人!
小さいのも
結構 ” むずかしい ” ですぞ?

右岸側、大石際からのライズ。

14時50分・標高1320m

中央、大石裏の
流れ出し際からのライズです。

3番目堰堤です。
左手、木の裏は林道です。
容易に登れます。

堰堤上です。
遡行し易い、なだらかな流れです。

段々、細流になってきました。
15時40分、此処で退渓です。

” 五 里 山 ”
1673mへの林道です。
 

 
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** 約7時間00分の雑感 **
 
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             R I S E ・・・・・・・・・・・12 回   
             合せ切れ ・・・・・・・・・・・ 0    
             合せ仕損 ・・・・・・・・・・・ 0
             バ ラ シ ・・・・・・・・・・・ 0
             LANDING-NET ・・・・・ 12匹    
             LANDING-NET % ・・・100.0%

7匹のスポットの紹介でしたが
似たような所から10センチ前後が5匹です。
木々が涼を造り、斜度も小さく、ゴーロも無く
非常に遡行しやすい快適な渓です。
水量が減れば
更に浅くなり、スポットも狭ばまり
大型魚が期待できるのではないでしょうか。
お役に立ちましたならば
是非、画面、最上部
目次の横の広告を無差別に
” ク リ ッ ク ”
していただければ
幸いです。

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Ⅱ.宿  泊  施  設
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1. 五  郎  舎 
( ご ろ う や )
電 話 ・・・・ 0551-45-0319
宿  泊  日 ・・・ 8月29日

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山梨県と長野県の県境
信州峠の麓
住人50余人・28世帯
の黒森地区に佇み
” 百名山・瑞 牆 山 ”
(みずがきやま・2230m)
を目指す人が多く利用しているようです。
太い柱、分厚い幅広の梁
と原木を贅沢に使った
” モ ダ ン ”
な民家造りの建物です。
食事は四季折々の
 ” 山の幸 ”
地元産 OR 自家栽培
の甘味ある新鮮な野菜類が
色々と工夫されて
” ボリュウム ”
満点の料理がでてきます。
” 釜瀬川 ・ 天鳥川 ・ 金山沢 ・ 本谷川 ・小森川 ”
と周辺は源流域の渓観が堪能でき
帰り時間を気にせずに
渓趣と渓魚の釣りを
終日 ユックリ・ノンビリ ” 満喫
しては如何ですか。


玄 関 で す。

玄関内側です。
梁や柱が剝きだしの民家風造りです。

2階が宿泊室になります。

食堂は窓が大きく、明るく、
遠く、南アルプスの山々の景色
が綺麗に見えます。

2階です。
重厚な木々が贅沢に使われています
 
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Ⅲ.渓魚の種と自然分布圏

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1.ア マ ゴ

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学 名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ
降海型はサツキマス
と命名されている
” 単 独 種 ”
です。
神奈川県・酒匂川以西の太平洋側
瀬戸内海に流れ出る河川
及 び
豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

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2. ヤ マ メ

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学 名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ
降海型はサクラマス
と命名されている
” 単 独 種 ”
です。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域
日本海側全域
九州は鹿児島県と
" アマゴ自然生息圏 "
を除く全域です。
因みに
鹿児島県の110年に渡る
内水面漁業協同組合史の記述には
” ヤ マ メ ”
の文字は、見当たりません。

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① 屋 久 島 ヤ マ メ

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” 屋久島安房川 ・ 小杉谷 ”
に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
が1968 ・ 1969年に
( 昭43年 )  ( 昭和44年)
旧東京都水産試験場奥多摩分場
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した親魚が元の稚魚を
1971年
( 昭和46年 )
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
( 理事長・木村英造 ・ 1994年2月解散
会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が
小杉谷集落
” 旧小杉小 ・ 中学校校門跡 ”
の門柱前に
設置されております。

  
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3.イ ワ ナ

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① ヤ マ ト イ ワ ナ

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学 名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
静岡県 ・ 富士川から天竜川の間
主 に
中部山岳帯の太平洋側最上流域
及 び
滋賀県 ・ 琵琶湖東岸
に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部の白色斑点が
” 無  or  不鮮明 ”
並びに腹部に
 オレンジ
の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

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② ニッコウイワナ

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学 名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
神奈川県 ・ 相模川から利根川まで
新潟県 ・ 胎内川、三面川
の  ニッコウイワナ ” アメマス ”
混棲境界線から鳥取県までの間
及 び
滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部に白色斑点
腹部に レモン 斑点を有し
命名は 大島 正満 理学博士です。

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③ ゴ  ギ

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学 名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
島根県の斐伊川から高津川まで
岡山県の吉井川から
広島県の太田川を経て
山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の ” 虫喰い模様、鯖模様 ” が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ” と認めず
ニッコウイワナ
に偏しています。
因みに広島県の
天 然 記 念 物
に指定されております。

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④ キ リ ク チ

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学 名 = Salvelinus japonicus Oshima
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
世界最南端に棲息し
過っては
奈良県 ・ 十津川
和歌山県 ・ 日高川、熊野川
に生息していましたが
現在は
奈良県 ・ 十津川最上流部
の1支流2谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に
オレンジ
の斑点があります。
因みに奈良県の
天 然 記 念 物
に指定されております。
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナ
の1亜種と捉えております。

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⑤ ア メ マ ス

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学 名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス
陸封型はエゾイワナ
と命名されています。
茨城県・那珂川以北
新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマス
の混棲圏以北
及 び
北海道全域です。
形態的特徴は
全体に ” 白色斑点 ” があります。

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⑥ オショロコマ

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学 名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ
降海型はオショロコマスと命名。
北海道内
に限られており
東部 = 知床半島、標津地方
中央部 = 石狩、日高山渓
西部 = 支笏、定山渓地方
及び渡島半島です。
形態的特徴は
体側に があります。

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⑦ ミヤベイワナ

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学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道
十勝管内の大雪山国立公園内
道内最高所の湖
標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖
とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
然 別 湖 ”
のみに生息している
イ ワ ナ
形態的特徴は
体側に があります。
動物学者
大島 正満 博士
新種としましたが
他の多くの学者は
” オショロコマ ”
の亜種と捉えています。
命名は1938年
大島博士が恩師である
札 幌 農 学 校
( 現在の北海道大学 )
宮部 金吾 博士
の名を学名に冠し
贈呈した由来があります。
又、北海道の
天 然 記 念 物
に指定されております。
以 上 が
” 動物学者 ・ 大島 正満 博士 ”
の学説であります。
尚、九州には
 ” イ ワ ナ ”
の自然分布圏は存在しません。

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Ⅳ.日本のイワナの分類

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1. 一   種   説

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1951年
魚類分類学の創始者
田中 茂穂
理学博士は日本の
イ ワ ナ
オショロコマ
一種とする説。

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2. 五  種  一  亜  種  説
=
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1961年、動物学者
大島 正満
理学博士は
オショロコマ ・ ミヤベイワナ ・ アメマス
ニッコウイワナ ・ ヤマトイワナ
の五種とし
”キ リ ク チ ”
” ヤ マ ト イ ワ ナ ”
亜種と唱え
  ゴ ギ ”
は種と認めず
ニッコウイワナ ”
に偏しました。
  
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3. 二  種  一  亜  種  説

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1967年
霊長類学の創始者
及び
棲み分け理論
で世界的に高名な
文化勲章受章者
今西 錦司
理学博士日本の
イ ワ ナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種
ゴ  ギ
を一亜種とし
他の有色斑紋点
ミヤベ ・ ニッコ ウ ・ ヤ マト ・ キリクチ
アメマス
地理的に連続的に変化する
” ク ラ イ ン ”
であると唱え
大島 正満 博士
の説を激しく批判しました。

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最後迄ご覧いただき
ありがとうございました
お気づきの点がございましたら
” コ メ ン ト ”
いただければ幸いです。

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