ラベル No-22-2012-03-氷結美の梓川 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル No-22-2012-03-氷結美の梓川 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2012年3月29日木曜日

* * * Mar - 2012 ; 氷 結 美 の 梓 川 釣 行 記 * * *


目 次
 Ⅰ.千曲川
 Ⅱ.川上村
 Ⅲ.梓  川
 Ⅳ.宿泊施設
 Ⅴ.渓魚の種と自然分布について
 Ⅵ.日本のイワナの分類について
 
==========================================================

 Ⅰ.千  曲  川 

===========================================================
 
長野県川上村 ・ 埼玉県秩父市
( 甲 州 )     ( 武 州 )
山梨県山梨市
( 信 州 )
の三県境の奥秩父主脈の中央に位置する
” 甲 武 信 ヶ 岳 ”
( こぶしがたけ ・ 2475m )
長野県側北斜面
南佐久郡川上村を水源地とし
八ヶ岳・蓼科の諸河川の支流を集め
松本辺りで飛騨山脈を水源とする
北流してきた 犀 川 ” と合流した後
( 上高地・梓川 )
北東に流れ、新潟県に入り信濃川と名前を変え
越後平野を潤し日本海に流れ込む
全長367kmの日本最長河川であります。
因 み に
信濃川と呼ばれている部分が153kmなのに対し
千曲川の方は214kmと長いのですが
河川法上では
千曲川を含めた信濃川の本流を
” 信 濃 川 ”
と規定しています
尚、河川法上における信濃川の渓魚の自然分布は
ヤマメ ニッコウイワナ でしたが
” アメマス ” の陸封型 ” エゾイワナ ”
が放流されているようです。
 
=======================================================

Ⅱ. 川 上 村

=========================================================
 
長野県の東南端に位置し
標高1185m
最高気温30.1度 ・ 最低気温-18.9度
人口約4500名の千曲川最上流源流域の
” 秩父多摩甲斐国立公園 ”
の一角を占めている村です。
基幹産業は野菜産業(レタス)であり
7月下旬~11月初旬にかけて
豊潤な大地と豊かな水に育まれると共に
農家の方々の努力でレタスの生産高が
日本一のレタス王国であり
レタス農家約600軒
年平均収入は”2500”にもなるそうです。
因みに、彼らを支えているのは
” 中国・フィリッピン・タイ ”
各国の ” 識別色野球帽 ” を被った
農業研修生で
その人数は1000名余にも至るとのことです。
また、古くは猟犬としての勇敢さを保つために
雌犬を山中に留めて
” ニホンオオカミ ”
と交配させたという
伝承がある
『 川上犬 』
長野県の天然記念物になっております

==================================================

Ⅲ. 梓   川

==================================================
 
” 梓 川 ”
と聞くと上高地の梓川を思い浮かべますが
長野県・川上村最奥部の梓山地区と
山梨県山梨市との境界
国師ヶ岳2592mを水源とする約9km
の千曲川左岸、最上流の支流で
68号線沿いの梓山地区の
白木屋旅館前の梓橋から
千曲川本流に流れ落ちます。

=======================================

1. 経  路

========================================
 
中央道下り線をご利用の場合は
韮崎インターで降り
右折し2分ほどの三つ目の信号を
須玉・明野方面に左折
茅ヶ岳広域農道を一直線に通過し
” 梓
 に架かる
や ま め 橋 ”
を目指します。
因 み に
” 須 玉 ” よりも ” 韮 崎 ”
で降りた方が
距離・時間、共に少々勝っております。
右折して、すぐ左側には
” 7-11 ” もあり都合が良いかと思います。
 
韮崎ICを下り
昇仙峡・明野方面に右折し
1分ほどの三つ目の信号を
須玉・明野方面に左折
茅ヶ岳広域農道を一直線に通過します。
 
韮崎ICより9分
茅 ヶ 岳 広 域 農 道 ”
沿いに、明野で唯一のワイナリー
ミサワワイナリー
が、右折した300メートル先にあります。
 
この建物は レストランです。
奥にはワインショップ館があります。
 
ミサワワイナリーの看板から500m進むと
日照時間日本一の明野町に
南アルプス・八ヶ岳・富士山
を望む大パノラマが展開する
源泉温度45.1度、ナトリウム含有
の町営温泉があります。
帰路には
明野 ナ ト リ ウ ム 温 泉
で心身を癒し レ ス ト ラ ン でお腹を満たし
ワインショップ館で にお土産を買って
帰宅なさっては如何でしょうか。

 
 
韮崎ICより約15分
塩川に架かる
” 孫 女 橋 ”
を渡り終えたところで右折します。
 
” 増 富 ラ ジ ュ ウ ム 温 泉 ”
を目指し、23号線を凡そ10分ほど走り
突き当たり、塩川ダムの瑞牆湖で
” Y字交差路 ”
右に行くと増富温泉方面
左に進み 黒  を目指します。
 
山梨県側の信州峠の麓
T字交差路の周辺が住人50余人・28世帯の
百名山・瑞牆山
( みずがきやま ・ 2230m )
の登山起点となる黒森地区です。
右側が本谷釜瀬林道
直進し、信州峠を越えます。
韮崎インターから此処まで35分位です。
 
長野県側の信州峠は北斜面に当り
雪がカナリ残っておりました。
 
長野県側の麓のレタス畑です。
初夏には一面がレタスの緑一色になります。
 
信州峠を下り終わったT字路を右折
秩父方面を目指し68号線に向かいます。
 
黒森から15分程で68号に出合い
右折します。
右側の角地の建物は
地元スーパー・ストアー
” ナナーズ ”
 
ナナーズから10分程で
” 町田市自然休暇村 ”
の標識に従い右折します。
 
右折し、坂を上りきった
” T字交差路 ”
町田市自然休暇村の
標識に従い左折します。
 
農道を3分ほど走った突き当りの
” T字交差路 ”
を右折します。
 
左に進みますと
直ぐに町田市自然休暇村です。
100メートル程右に進み
 
このY字路の左に
” いわな橋 ”
が見え
その先10メートルほどに
” やまめ橋 ”
があります。
 
前方が ” やまめ橋 ” の標柱です。
周辺のスペースに駐車します。
韮崎インターから75分程です。
 
====================================
 
2. 梓  川 入 渓
=====================================
 
                      釣 行 日 ・・・・・3月22日
                      入 渓 時 ・・・・・8時00分
                      標      高 ・・・・・1400m
                      天      気 ・・・・・曇り時々晴れ
                      気      温 ・・・・・9度
                      水      温 ・・・・・4度
                      R  O   D ・・・・・6.60 Foot Power = Slow
                      L  I  N E ・・・・・ Phoenix Silk 3-Weight
                      LEADER ・・・・・Phoenix Silk Leader 150cm
                         TIPPET・・・・9 X
 
” やまめ橋 ”
の上からの光景です。
橋の脇から容易に入渓できます。

 
水量の少ない細流のせいで
氷結し易いようです。

複雑な氷結を創りだしています。

緩い瀬の主流脇は薄氷が張っています。

水量が少ないので落ち込みの淵も
ご覧の様に薄氷が覆っています。

水面上に垂れ下がった枝々は
風を受けて
” 水中と空中 ”
上下に揺れ動き
薄いギザギザの平面状の
葉のような見ごたえある氷結です。

急勾配のナメ床を激しく飛沫を舞い散らし
流れ落ち行き
その上に氷と雪の橋を創ってしまいました。

 
10時のオヤツです。
川の水を沸かし
リーフ・ティーとクッキーで
一休みです。





 
昼食です。
レトルト・スープを車の中に忘れてしまいました。

シーズン・オフに作成した
撮影用のアクリルのケースです。
早速、活用できて
ウレシー!!!

13時50分、標高1600mでの出会いです。

右岸の巨石の下の雪を被った大石周りの
緩やかな瀬からのライズです。

14時50分魚道付きの低い堰堤で
出渓することにしました。

15時15分、駐車場所に到着です。
 
     入渓時刻・・・・・・・・8時
     退渓時刻・・・・・・・・14時50分
     R I S E ・・・・・・・・・1 回
     合せ切れ・・・・・・・・ 0
     合せ仕損・・・・・・・・ 0
     バ ラ シ・・・・・・・ 0
     LANDING-NET ・・・・・ 1 匹    
     LANDING-NET % ・・・・100%
 
やまめ橋から35分掛けて
黒森まで戻り
今夜は民宿 五 郎 舎 ” に宿泊です。
 
6時の夕飯です。
まだ本格的な山菜には早く
” ふきのとう ”
の天麩羅と酢の物、程度です。
他には鹿肉の燻製とミズナのサラダ仕立て。
明日は ” 天鳥川 ” に入渓予定です。
 
=================================
 
お役に立ちましたならば

是 非
画面、最上部
目次の横の広告を
1広告に付き1回
” ク リ ッ ク ”

広告をご覧いただければ

幸いです。

 

=========================================================
 
Ⅳ. 宿 泊 施 設

=========================================================

1.金 峰 山 荘

=====================================================

川上村村営の
キャンプ場を兼ね備えた宿泊施設です。
金峰山への登山
O R
ロック・クライミング

ボルダリング
”メ ッ カ として
全国的に知られ
各々の方が利用しているようです。
特に、夏休みは
林間学校のキャンプする児童で
大変賑やかになります。
開設は4月下旬からです。

詳細は下記に

正面玄関です。
こちらで ” 入漁券 ” をお買い求めください。


宿 泊 棟
” 1 泊 2 食 6 8 0 0 円 ” 



=================================================

2.川 上 山 荘
          Tel 0267-77-7645

==================================================

” 2015年5月 ”
に新規開館した
68号線から金峰山荘に向う
1本道の中間辺りに
環境に溶け合うように佇んでおり
元サラリーマンの
ご主人と奥さんで営んでいます。
食事は料理好きな奥さんの工夫した
” 洋食料理、家庭料理 ”
” セルフサービス ”
夕・朝食、全てが
” お替わり自由 ”
となっております
料金は近辺では1番リーズナブルな
1泊2食付6700円 ・ 年中無休 ”
電話にてお申込みください。


========================================================

3.町 田 市 自 然 休 暇 村

=========================================================

宿泊客が少ないと
素泊まりにさせられます。
夕食 ・ 朝食
は地元スーパー
” ナナーズ ”
で調達を。

詳細は下記に
 
==============================================

4.白 木 屋 旅 館
電話 : 0267-99-2405

===============================================
 
” スーパー ・ ナナーズ ”
から ” 68号線 ” を約15分
梓川に掛かる梓橋の袂に建ち
” 田舎料理の宿 ”
と謳っております。
 
! 一泊7,780円 ?
田舎料理と言うよりも
田舎夕食
 
” 田舎朝食 ”
 
 =============================================

Ⅴ 渓魚の自然分布と種
 
=============================================

1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏

================================================

① ” ア マ ゴ ”
学  名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ、降海型はサツキマス、と命名されています。
神奈川県・酒匂川以西
太平洋側、瀬戸内海に流れ出る河川
及び豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

② ” ヤ マ メ ”
学  名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ、降海型はサクラマス、と命名されています。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域、日本海側全域
九州は鹿児島と"アマゴ自然生息圏"を除く全域です。

③ 屋久島の ” ヤマメ ” について
屋久島の安房川・小杉谷に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
が1968,1969(昭43,44)年に
旧東京都水産試験場奥多摩分場
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した親魚が元の稚魚を
1971年(昭和46年)
(理事長・木村英造・1994年2月解散
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
の会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が小杉谷集落
旧小杉小・中学校跡の校門の門柱前に
設置されております。
 
========================================

2.イワナの種と自然分布圏

========================================

① ” ヤ マ ト イ ワ ナ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
静岡県・富士川から天竜川の間
主に中部山岳帯の太平洋側の最上流域
及び滋賀県・琵琶湖東岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
腹部に オレンジの斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。
 
② ” ニッコウイワナ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
神奈川県・相模川から利根川まで
新潟県・胎内川、三面川
ニッコウイワナアメマスの混棲境界線から
鳥取県までの間
及び滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
腹部に レモン の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。
 
③ ” ゴ  ギ ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
山陰では島根県の斐伊川から高津川まで
山陽では岡山県の吉井川から広島県の太田川を経て
山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の虫喰い模様、鯖模様が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ” と認めず
ニッコウイワナに偏しています。
因みに、広島県の天然記念物に指定されております。

④ ” キ リ ク チ ”
学  名 = Salvelinus japonicus Oshima
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
過っては奈良県・十津川
和歌山県・日高川、熊野川に生息していましたが
現在は奈良県・十津川最上流部の1支流1谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に オレンジ の斑点があります。
因みに、奈良県の天然記念物に指定されております。
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナの1亜種と捉えております。

⑤ ” ア メ マ ス ”
学  名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス、陸封型はエゾイワナ
と命名されています。
  茨城県・那珂川以北と新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマスの混棲圏以北
及び北海道全域です。
形態的特徴は
体側に ” 白色斑点 ” があります。

⑥ ” オショロコマ ”
学  名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ
降海型はオショロコマスと命名。
北海道内に限られており
東部・知床半島、標津地方、中央部・石狩、日高山渓
西部・支笏、定山渓地方及び渡島半島です。
形態的特徴は
体側に があります。

⑦ ” ミヤベイワナ ”
学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道、十勝管内の大雪山国立公園内にあり
道内最高所の湖、標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
この 然別湖 ” のみに生息しているイワナです。
形態的特徴は
体側に があります。
動物学者 大島 正満 博士
然別湖のみに生息するイワナを新種としましたが
他の多くの学者はオショロコマの亜種と捉えています。
命名は1938年新種として大島博士が恩師である
札幌農学校( 現在の北海道大学 )の
宮部 金吾 博士 の名を学名に冠し
贈呈した由来があります。
又、北海道の天然記念物に指定されております。

以上が、動物学者 ” 大島 正満 博士 ” の学説であります。
尚、九州には ” イワナ ” の自然分布圏は存在しません
 
==================================================

Ⅵ 日本のイワナの分類

===================================================

① ” 一 種 説 ”
1951年、魚類分類学の創始者
田中 茂穂 理学博士は
日本のイワナオショロコマ一種とする説。
 
②  ” 五種一亜種説 ”
1961年、動物学者 大島 正満 理学博士は
オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス
ニッコウイワナ、ヤマトイワナ
の五種とし
キリクチ ヤマトイワナ の亜種と唱える。 
ゴ ギ は種と認めず ニッコウイワナ に偏しました。
 
③ ” 二 種 一 亜 種 説 ”
1967年、霊長類学の創始者及び棲み分け理論で
世界的に高名な
文化勲章受章者 今西 錦司 理学博士は
日本のイワナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種 ゴ ギ を一亜種とし
他の有色斑紋点、ミヤベ・ニッコ ウ・ヤ マト・キリクチ
アメマスノの地理的に連続的に変化する
” クライン ” であると唱え
大島 正満 博士 の説を激しく批判しました。
 
*********************************************************

最後迄ご覧いただき
ありがとうございます。
お気づきの点がございましたら
” コ メ ン ト ”
など、いただければ幸いです。

*************************************************