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2014年5月30日金曜日

*** May-2014 ; 世 附 川 支 流 ・ 悪 沢 釣 行 記 ***

  
目 次
 Ⅰ.丹 沢 湖
                 1.酒匂川水系の在来渓魚
                 2.丹沢山塊
 Ⅱ.世 附 川
                 1.悪 沢
                 2.経 路
                 3.アプローチ
                 4.入 渓
   Ⅲ.渓魚の種と自然分布
                 1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏
                        ① アマゴ
                        ② ヤマメ
                 2.屋久島のヤマメ
                 3.イワナの自然分布圏 
Ⅳ.日本のイワナの分類
             1.一 種 説      
             2.五 種 一 亜 種 説
             3.二 種 一 亜 種 説

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Ⅰ. 丹 沢 湖

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1969年
事業者の神奈川県は酒匂川流域の
洪水調節、県全域の上水道、水力発電
等々の多目的ダムの建設計画を実施し
1978年
水没する三保村住民の要望を受け入れ
” 三 保 ダ ム ”
と命名し10年を経て完成に至りました。
この三保ダムは
丹沢山塊を水源とする
東の玄倉川、西の世附川、北の中川川
の各方面から流入する上記
” 三 河 川 ”
水量で貯水せられることを鑑み
神奈川県は
この人造湖を 丹 沢 湖 と命名しました。
過っては ” 永歳橋 ” 辺りで
上述の三河川が合流した地点から
” 河 内 川 ”
と呼称しておりましたが
現在は三保ダムから流れ出
” 県道76号線 ”
に沿うように流れ
” 国道246号線 ”
と交わる
” 清 水 橋 交 差 点 ”
の上り30m先の清水橋下で
” 鮎 沢 川 ”
と合流する地点までの
5.5kmを ” 河 内 川 ” と称し
以降は ” 酒 匂 川 ” と名称され
約25kmを経て 相 模 湾 ” に流れ入ります。

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1.酒匂川水系の在来渓魚

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 ” ア マ ゴ ”
自然分布の北限と言われ
その生息圏に
” ヤ マ メ ”
生存は皆無が定説ですが
唯一在来種
ヤ マ メ ”
が混棲する特異な元来河川です。
しかし ” イ ワ ナ ” 在来種
記録に無いにも関わらず
過っては
 ” ニッコウイワナ ”
が放流されていましたが
” 最 近 は ”
元来の自然形態に戻すべく
放流を控えているようです。
神奈川県内は
” 3月1日~10月14日 ”
迄が渓魚の遊漁期間です。

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2. 丹 沢 山 塊

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東西40Km、南北20Km
ほぼ全域が
神奈川県 ・北西部 ”
 に広がる山地で
” 6 0 前 後 ”
の諸山で形成されており
最高峰の
 蛭 ヶ 岳 ”
でも標高は ” 1673m ” でありますが
幾山が重なり合う
” 複雑な地形 ”
成す稀な中級山岳帯であります。
また 東海自然歩道 ” として
良く整備されており
首都圏からも近く
車で標高500mほどからの
余裕のある日帰り気楽な軽登山として
四季折々の山趣が楽しめ
” 老 若 男 女 ”
に人気の山々でもあります。
丹沢山地の大部分は山岳公園として
沢大山国定公園 ”
 神奈川県立丹沢大山自然公園 ”
に指定されております。

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.世 附 川

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” 山 梨 県 ・ 神 奈 川 県 ”
( 甲 州 国 )     ( 相 模 国 )
県境を沿うように連なる
丹沢山塊西端
” 甲 相 国 境 尾 根 ”
中央の主峰 菰 釣 山 を主水源に
( こもつりしやま・1379 )
三国山 ・ 大棚ノ頭 ・  西の丸 ・ 畦ヶ丸
        ( 1343m )         ( 1268m )           ( 1297m )     ( 1293m )          
等々の諸山を源頭とする支流を集め
東へ凡そ9.6kmを下り
 ” 丹 沢 湖 ”
に流れ込む
 ” 河 内 川  ”
の一大支流に当りますが
本流筋は ” 中川川 ” の様です。

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1.悪  沢
         ( わ る さ わ )

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 浅瀬ゲートから40分
芦沢橋より10分
” 山 百 合 橋 ” と ” 芦 沢 橋 ”
の中間辺りで
” 赤色鋼製スリット砂防堰堤 ”
か ら
” 世 附 川  左岸 ”
に北方面から流れ入る
凡そ1.6Kmの
周辺諸低山の沢水を集めた
短細流の支流です。

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2. 経  路 

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東名高速大井松田で降り
直ぐの三叉路の右端
” 山北・秦野 ”
方面へ向います。

接続している255号線に進入後
” 沼津 ・ 御殿場 ”
方面へ進み
直ぐの 246号線 ” に入ります。

大井松田ICより25分弱
左側の ” 丹沢湖・中川温看板が立つ
”  清水橋交差点 ”
を右折し ” 県道76号線 ” 一路
” 丹 沢 湖 ”
を目指します。

清水橋交差点より数分
幹線道路から外れ
冬季には閉鎖する寂れた道の駅です。
帰り際には
特産品を探してはいかがですか。

 ” 丹沢湖 ” に架かる ” 永 歳 橋 ”

中 川 川 ”
方面からの光景です。

清水橋交差点より5~6分
永歳橋を渡った直後の標識
左折し ” 729号線 ” に入り
世附の  浅瀬ゲート ” を目指します。

76号線を5分ほど直進しますと
山北町営の日帰り温泉
” ぶ な の 湯 ”
この周辺が
中川温泉街 ”
で7軒ほどの旅館があります

” 武田信玄の隠し湯 ”
と伝えられている温泉で
帰り際に心身を癒しては如何ですか。

” 大 井 松 田 I C ”
から35分強
” 浅瀬ゲート ”
前の駐車場所に到着です。

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3.ア プ ロ ー チ

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駐車場所から100mほど先が
” 浅瀬ゲート ”
で左側に見えるのが
” 世 附 川 ” 

2010年9月
の集中豪雨以前は
ゲート周辺から芦沢橋
浅瀬橋より上流1Kmの大又沢
間は管理釣り場で
帰り際に立ち寄ると
” コーヒーをサービス ”
してくれた
今は無人のコンテナの管理棟です。
ここまでは水位が上がらなかったようです

営業時の情報版が
今も毎年取り替え引き継がれ
有効利用されています。
! 平日にも関わらず

  
ゲートより5分ほどで
 ” 浅 瀬 橋

 この橋の真下で
 ” 大又沢 ” ” 世附川 ”
に流れ込みます。

右に向かうと
 ” 大 又 沢 ダ ム ” 
左に進み ” 芦沢橋 を目指します。

浅瀬ゲート ”
から約10分
2010年9月
の大型台風による集中豪雨で
激流が林道を侵食し崩壊させた
堰堤付近は復旧しています。

2011年4月
堰堤付近の林道は寸断され
通行不能でした。 

 堰堤の上流側も完全に復旧してます。
” 悪  沢 ”
は距離が短いので
此処より ” 本 流 ” に入ります。

2011年4月
同一の場所の様子です。 

入渓直後の様子です。
台風後は一面
砂利で覆われていましたが
” 浮石 ・ 沈み石 ”
が姿を現わし
渓魚も居ついてそうな雰囲気です。
  
浅瀬橋から20分ほどにあった
” 大 穴 ”
も復旧しています。
  
2013年3月
の時点では放置されており
落ちたら、自力で這い上がるのは
非常に困難であろう
深さ3mほどの
 大 穴 ”

所々には ゴーロ ” 状態が復活。
  
この先 ” 芦 沢 橋 ” まで
林道護岸の侵食崩落箇所はありますが
概ね支障なく通れます。

3m程の2番目堰堤
で林道に出ます。
此処まで ” 1時間 ” 程の遡行
ライズはありませんでしたが
素早く逃げ去る
黒い姿が見られました。

堰堤を通り過ごすと


ゲートから林道を
歩き続けますと30分強
 ” 芦 沢 橋 ”
に到着します。
  
川面から3mの高さの橋上まで
水かさが増し大激流に運ばれた
” 大 丸 太 ”
が欄干に激突し4本をへし折ったようです。
 
橋を渡り終えた直後
右側の平坦な林の中を抜け
河原に出ます。

河原に出ると
登山者が築いたのでしょうか
飛び石が積まれて居ます。

連続的に3箇所の山肌の大崩落です。
良く見ると ” 黄色ロープ ” が見えます。
登山愛好者が ” ヘツリ ” に張ったのでしょうか

ゲートから40分強
芦沢橋から川通しで10分
左岸側で 悪 沢 ” に出合います。
  
” 透過型砂防堰堤  ”
は土砂は流し、流木を防ぐ役割で
” 不定期に除去 ”
する事になっているそうですが
???????
 前記、2基の
” 不 透 過 型 砂 防 堰 堤 ”
に成りつつあります。

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4. 悪 沢 入 渓
          ( わ る さ わ ) 

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                              釣 行 日・・・・・・・・・・・ 5月29日午前09時35分
                              天      気・・・・・・・・・・・ 快 晴
                              気      温・・・・・・・・・・・ 26度
                              水      温・・・・・・・・・・・ 16度
                              R   O  D・・・・・・・・・・・  6.00 Foot  Power = Slow
                              L I  N E・・・・・・・・・・・・ Phoenix Silk 3Weight
                              LEADER・・・・・・・・・・・ Phoenix Braided Silk 150cm
                           TIPPET ・・・・・・ 9 X
                              標      高 ・・・・・・・・・・・ 530m

入渓直後の様子です。
” 破 壊 岩 ”
が多く見受けられます。

両岸は切り立っており
急斜面に生える木々は
維持するのが困難なようです。

両岸に山が迫る
” ゴ ル ジ ュ ”
帯が続きます。

斜度が緩く遡行し易い
川幅の狭い瀬の渓ですが 
” 沈み石 ・ 浮き石 ”
が散在し
 ” ナイス  ・ スポット ”
を形成しています。

巨大石、何時倒れる・・・・?

急斜面から転げ落ちてくるのでしょう
” 破 壊 岩 ”
が多く見受けられますので
! 注意しましょう !

小滝?落ち込み?

 バランスを保ちながら
大丸太の上を立ち歩き越えます。

! ナイス ・ スポット !
反応はありません。

お腹が空いたので11時40分昼食です。 

クッキング ・ シート で トースト

チャパッタ・鴨の燻製・粒マスタード
パンプキンスープ

食後は
リーフダージリンティー と クッキー

” ス ラ ブ 岩 滑 川 床 帯 ”
通り過ぎます。

12時50分、標高600m
まさかの
” ニッコウイワナ ”
放流魚が順化し居ついたのでしょう。
尾鰭が垂れているのが気になります。




左岸側の岩に化け
平瀬中央にキャスト
” ティペット9X ” ” スリリング

13時00分、入渓後3時間25分
右岸側 ” 山 神 沢 ” との出合い
自然石をコンクリートで固めた
時代を感じさせる
” 取 水 堰 ”
破壊岩で埋め尽くされて
原型が分かりません。
左岸側が本流 ” 熊 沢 ” になります。

水量は同程度ですが
” 山 神 沢 ”
は薄暗く不気味なので嫌厭。
破壊された
” 水源管理者用鉄製階段 ”
を登り仕事道を辿ると
峰越えで ” 世 附川 ” に出合います。


左岸側明るい ” 熊 沢 ” 脇に建つ
 ” 取 水 棟 ” 
役割を終え機能していないようです。
雷が鳴り始め不安がよぎる
!? ゴルジュ帯 ?!

” 破 壊 岩 ・ 倒 木 ”
が益々多く出現します。

取水棟から約20分
右岸側に小沢が流れ込みます。
尚 も
雷は激しく山間を揺さぶります。


左岸側、本流筋は
 ” ガ レ 場 状 態 ”
の隙間を流れ落ちてきます。


13時47分、標高620m
またも
ニッコウイワナ ”
! 雷鳴には左右されないのですね ?

滑岩川床を流れ落ち
右岸側への緩い反転流から
おもむろに パ ク リ ” とスカして。

雷が鳴り始めてから50分
益々強く谷間に轟く響音
雨が降らないことを願って
幅1mに満たない沢を
倒木や破壊岩を避けながら
水源地を求め進みます

14時05分
雷が鳴り始めてから65分
ついに大粒の雨が落ちてきました。
” ここはゴルジュ帯 ”
! 鉄砲水の不安が現実化
素早く携帯 ” レインウエアー ” を着用し
焦る心を鎮め
滑りやすくなった足元を慎重に踏み退却です。

右岸へ左岸へ
と素早く判断し
ロッドを右に左に持ち替え
岩や石に手を置き膝を附くこと40分
雨は止み、日が射してきました。
!? 不 安 一 掃 ?!
汗だくで大石の上で一休みです。

15時05分、正味50分
入渓口に到着です。

いくらかは水量が増しているようです。

振り返り ” 世 附 川 ” を見やると
!!! ナナッ!! 何と真茶色 !!!
相当な集中豪雨だったようで
” ラッキ~ ”
と思った瞬間です。


” 芦 沢 橋 ”
の袂に掲げられている標示板
” ゲート ”
から永歳橋近くの
浅瀬入口バス停 ”
までは凡そ3.6Km
2.2km=30分
” ガンバルゾ~ ”


15時50分
” 着いたぞ~ ”
退渓してから正味1時間45分
へたりこみました。
お疲れ様でした 。
  
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4時間30分の雑感

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 ” ゴルジュ ”
態が続く
斜度が低く緩やかな浅い流れで
遡行し易く
大きな落ち込み、淵の少ない
幾種もの
” 瀬 ”
が組み合わされた渓流です。
それ故に
” ア プ ロ ー チ
には工夫を要するでしょう

                      入渓時刻・・・・・・・・・・・09時35分
                      退渓時刻・・・・・・・・・・・14時05分
                      標        高・・・・・・・・・・・630m
                      R  I  S   E・・・・・・・・・・・2  回
                      合せ切れ・・・・・・・・・・・ 0 回   
                      合せ仕損・・・・・・・・・・・ 0
                      バ   ラ  シ・・・・・・・・・・・0 匹
                       LANDING-NET・・・・・・・・ 2 匹    
                       LANDING-NET%・・・・・・・ 100%

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Ⅲ.渓魚の自然分布と種

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1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏

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①  ア マ ゴ
学 名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ
降海型はサツキマス
と命名されています。
神奈川県・酒匂川以西の太平洋側
瀬戸内海に流れ出る河川
及 び
豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

②  ヤ マ メ
学 名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ
降海型はサクラマス
と命名されています。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域
日本海側全域
九州は鹿児島県と
" アマゴ自然生息圏 "
を除く全域です。
因みに
鹿児島県の110年に渡る
内水面漁業協同組合史の記述には
” ヤ マ メ ”
の文字は、見当たりません。

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2. 屋久島のヤマメ

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” 屋久島安房川 ・ 小杉谷 ”
に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
が1968 ・ 1969年に
( 昭43年 )  ( 昭和44年)
旧東京都水産試験場奥多摩分場
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した親魚が元の稚魚を
1971年
( 昭和46年 )
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
( 理事長・木村英造 ・ 1994年2月解散
会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が
小杉谷集落
” 旧小杉小 ・ 中学校校門跡 ”
の門柱前に
設置されております。

  
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3.イワナの種と自然分布圏

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① ヤ マ ト イ ワ ナ
学 名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
静岡県 ・ 富士川から天竜川の間
主 に
中部山岳帯の太平洋側最上流域
及 び
滋賀県 ・ 琵琶湖東岸
に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部の白色斑点が
” 無  or  不鮮明 ”
並びに腹部に
 オレンジ
の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

② ニッコウイワナ
学 名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
神奈川県 ・ 相模川から利根川まで
新潟県 ・ 胎内川、三面川
の  ニッコウイワナ ” アメマス ”
混棲境界線から鳥取県までの間
及 び
滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部に白色斑点
腹部に レモン 斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

③ ゴ  ギ
学 名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
島根県の斐伊川から高津川まで
岡山県の吉井川から
広島県の太田川を経て
山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の ” 虫喰い模様、鯖模様 ” が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ” と認めず
ニッコウイワナ
に偏しています。
因みに広島県の
天 然 記 念 物
に指定されております。

④ キ リ ク チ
学 名 = Salvelinus japonicus Oshima
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
世界最南端に棲息し
過っては
奈良県 ・ 十津川
和歌山県 ・ 日高川、熊野川
に生息していましたが
現在は
奈良県 ・ 十津川最上流部
の1支流2谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に
オレンジ
の斑点があります。
因みに奈良県の
天 然 記 念 物
に指定されております。
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナ
の1亜種と捉えております。

⑤ ア メ マ ス
学 名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス
陸封型はエゾイワナ
と命名されています。
茨城県・那珂川以北
新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマス
の混棲圏以北
及 び
北海道全域です。
形態的特徴は
全体に ” 白色斑点 ” があります。

⑥ オショロコマ
学 名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ
降海型はオショロコマスと命名。
北海道内
に限られており
東部 = 知床半島、標津地方
中央部 = 石狩、日高山渓
西部 = 支笏、定山渓地方
及び渡島半島です。
形態的特徴は
体側に があります。

⑦ ミヤベイワナ
学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道
十勝管内の大雪山国立公園内
道内最高所の湖
標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖
とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
然 別 湖 ”
のみに生息している
イ ワ ナ
形態的特徴は
体側に があります。
動物学者
大島 正満 博士
新種としましたが
他の多くの学者は
” オショロコマ ”
の亜種と捉えています。
命名は1938年
大島博士が恩師である
札 幌 農 学 校
( 現在の北海道大学 )
宮部 金吾 博士
の名を学名に冠し
贈呈した由来があります。
又、北海道の
天 然 記 念 物
に指定されております。
以 上 が
” 動物学者 ・ 大島 正満 博士 ”
の学説であります。
尚、九州には
 ” イ ワ ナ ”
の自然分布圏は存在しません。

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Ⅳ.日本のイワナの分類

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1. 一   種   説

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1951年
魚類分類学の創始者
田中 茂穂
理学博士は日本の
イ ワ ナ
オショロコマ
一種とする説。

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2. 五  種  一  亜  種  説

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1961年、動物学者
大島 正満
理学博士は
オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス
ニッコウイワナ、ヤマトイワナ
の五種とし
キリクチ ヤマトイワナ
亜種と唱え
  ゴ ギ ”
は種と認めず
ニッコウイワナ ”
に偏しました。
  
===================================================

3. 二  種  一  亜  種  説

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1967年
霊長類学の創始者
及び
棲み分け理論で世界的に高名な
文化勲章受章者
今西 錦司
理学博士日本の
イ ワ ナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種
ゴ  ギ
を一亜種とし
他の有色斑紋点
ミヤベ・ニッコ ウ・ヤ マト・キリクチ
アメマス
地理的に連続的に変化する
” ク ラ イ ン ”
であると唱え
大島 正満 博士
の説を激しく批判しました。

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最後迄ご覧いただき
ありがとうございました
お気づきの点がございましたら
” コ メ ン ト ”
いただければ幸いです。

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