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2015年4月29日水曜日

*** Apr-2015 ; 世 附 川 支 流 ・ 土 沢 釣 行 記 ***

目 次
 Ⅰ.丹沢湖
                1.酒匂川水系の在来渓魚
                2.丹沢山塊
 Ⅱ.土 沢
                1.世 附 川
                2.経   路
                3.アプローチ
                4.入   渓
   Ⅲ.渓魚の種と自然分布
                1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏
                       ① アマゴ
                       ② ヤマメ
                 2.屋久島のヤマメ
                 3.イワナの自然分布圏 
   Ⅳ.日本のイワナの分類
                 1.一 種 説      
                 2.五 種 一 亜 種 説
                 3.二 種 一 亜 種 説

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Ⅰ. 丹 沢 湖

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1969年
事業者の神奈川県は酒匂川流域の
洪水調節、県全域の上水道、水力発電
等々の多目的ダムの建設計画を実施し
1978年
水没する三保村住民の要望を受け入れ
” 三 保 ダ ム ”
と命名し10年を経て完成に至りました。
この三保ダムは
丹沢山塊を水源とする
東の玄倉川、西の世附川、北の中川川
の各方面から流入する上記
” 三 河 川 ”
水量で貯水せられることを鑑み
神奈川県は
この人造湖を 丹 沢 湖 と命名しました。
過っては ” 永歳橋 ” 辺りで
上述の三河川が合流した地点から
” 河 内 川 ”
と呼称しておりましたが
現在は三保ダムから流れ出
” 県道76号線 ”
に沿うように流れ
” 国道246号線 ”
と交わる
” 清 水 橋 交 差 点 ”
の上り車線30m先の清水橋下で
” 鮎 沢 川 ”
と合流する地点までの
5.5kmを ” 河 内 川 ” と称し
以降は ” 酒 匂 川 ” と名称され
約25kmを経て 相 模 湾 ” に流れ入ります。

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1.酒匂川水系の在来渓魚

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 ” ア マ ゴ ”
自然分布の北限と言われ
その生息圏に
” ヤ マ メ ”
生存は皆無が定説ですが
唯一在来種
ヤ マ メ ”
が混棲する特異な元来河川です。
しかし ” イ ワ ナ ” 在来種
記録に無いにも関わらず
過っては
 ” ニッコウイワナ ”
が放流されていましたが
” 最 近 は ”
元来の自然形態に戻すべく
放流を控えているようです。
神奈川県内は
” 3月1日~10月14日 ”
迄が渓魚の遊漁期間です。

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2. 丹 沢 山 塊

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東西40Km、南北20Km
ほぼ全域が
神奈川県 ・北西部 ”
 に広がる山地で
50~60
以上の諸山で形成されており
最高峰の
 蛭 ヶ 岳 ”
でも標高は ” 1673m ” でありますが
幾山が重なり合う
” 複雑な地形 ”
成す稀な中級山岳帯であります。
また 東海自然歩道 ” として
良く整備されており
首都圏からも近く
車で標高500mほどからの
余裕のある日帰り気楽な軽登山として
四季折々の山趣が楽しめ
” 老 若 男 女 ”
に人気の山々でもあります。
尚、丹沢山地の大部分は山岳公園として
沢大山国定公園 ”
 神奈川県立丹沢大山自然公園 ”
に指定されております。

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Ⅱ.土  沢
         (  つ ち  さ わ  )

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丹 沢 山 塊 西 端
” 山 梨 県 ・ 神 奈 川 県 ”
( 甲 州 国 )    ( 相 模 国 )
の県境を沿うように連なる
” 甲 相 国 境 尾 根 ”
最 西 端
” 静 岡 県 ・ 山 梨 県 ・ 神 奈 川 県 ”
( 駿 河 国 )   ( 甲 州 国 )     ( 相 模 国 )
三国の境界点を跨ぐ
” 三 国 山 ”
( 1343m )
を主水源に
周辺の峰々の沢水を集め
およそ5Km北東に下り
 浅瀬ゲートから世附川上流
” 3.5Km ・ 徒歩約70分 ”
東京電力世附川取水口
入り口の ” 仕事道吊橋 ” 下流10mで
世附川右岸に流入する支流です。

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.世 附 川

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” 山 梨 県 ・ 神 奈 川 県 ”
( 甲 州 国 )     ( 相 模 国 )
県境を沿うように連なる
丹沢山塊西端
” 甲 相 国 境 尾 根 ”
中央の主峰 菰 釣 山 を主水源に
( こもつりしやま・1379 )
三国山 ・ 大棚ノ頭 ・  西の丸 ・ 畦ヶ丸
        ( 1343m )         ( 1268m )           ( 1297m )     ( 1293m )          
等々の諸山を源頭とする支流を集め
東へ凡そ9.6kmを下り
 ” 丹 沢 湖 ”
に流れ込む
 ” 河 内 川  ”
の一大支流に当りますが
本流筋は ” 中川川 ” の様です。
  
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2. 経  路 

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東名高速大井松田で降り
直ぐの三叉路の右端
” 山北・秦野 ”
方面へ向います。

接続している255号線に進入後
” 沼津 ・ 御殿場 ”
方面へ進み
直ぐの 246号線 ” に入ります。

大井松田ICより20分弱
左側に
” 丹沢湖・中川温
看板が立つT字路形
”  清水橋交差点 ”
を右折し ” 県道76号線 ” 一路
” 丹 沢 湖 ”
を目指します。

清水橋交差点より数分
幹線道路 ” 246号線 ” から外れ
冬季には閉鎖する寂れた
” 道の駅 ・ 山北 ”
帰り際には
特産品を探してはいかがですか。
私、今が旬の朝採り ” 筍 ” を購入しました。

清水橋交差点から8分
玄倉川への分岐点
詳細は過去ブログ
『 No-24=2012-04-玄倉川源流域 』
をご覧ください。
直進し ” 丹沢湖 ” を目指します。

 ” 丹沢湖 ” に架かる ” 永 歳 橋 ”

中 川 川 ”
方面からの光景です。

清水橋交差点より10分弱
永歳橋を渡った直後の標識
左折し ” 729号線 ” に入り
  浅瀬ゲート ”
を目指します。

尚、因みに
76号線を5分ほど直進しますと
山北町営の日帰り温泉
” ぶ な の 湯 ”
に出合います。
この周辺が
中川温泉街 ”
で7軒ほどの旅館があります

” 武田信玄の隠し湯 ”
と伝えられている温泉で
帰り際に心身を癒しては如何ですか。

” 大 井 松 田 I C ”
から35分強
” 浅瀬ゲート ”
前の駐車場所に到着です。

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3.ア プ ロ ー チ

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駐車場所から100mほど先が
” 浅瀬ゲート ”
地図によるとこの先7Km
水の木橋の周辺までが
” 県道729号線 ”
で林道では無いようです。

2010年9月の集中豪雨で
① 浅瀬橋より上流1Kmの大又沢
② ゲート周辺から世附川芦沢橋
” 管理釣り場 ”
破壊される以前は
帰り際に立ち寄ると
” コーヒーをサービス ”
してくれた
今は無人の ” コンテナ ” の管理棟です。
ここまでは水位が上がらなかったようです

営業時の沢割情報版が
今も毎年取り替え引き継がれ
有効利用されています。
平日にも関わらず・・・・!

  
ゲートより5分ほどで
 ” 浅 瀬 橋

 この橋の真下で
 ” 大又沢 ” ” 世附川 ”
に流れ込みます。

右に向かうと
 ” 法 行 沢 ・ 大 又 沢 ダ ム ” 
左に進み ” 芦沢橋 を目指します。

浅瀬ゲート ”
から約10分
2010年9月
の大型台風による集中豪雨で
激流が ” 729号線 ” を侵食
崩壊させ通行不能だった
堰堤付近は復旧しています。

 2011年4月
堰堤付近 ” 県 道 ” 寸断され
通行不能でした。 

 堰堤の上流側も完全に復旧してます。

 2011年4月
同一の場所の様子です。 

台風後は一面
砂利で覆われていましたが
” 浮石 ・ 沈み石 ・ 落ち込み ”
が姿を現わし
渓魚も居ついてそうな雰囲気です。

  
浅瀬橋から20分程にあった
” 大 穴 ”
も改修されています。

  2013年3月
の時点では放置されており
落ちたら、自力で這い上がるのは
非常に困難であろう
深さ3mほどの
 大 穴 ”
山側の蔓や根を掴み
僅か20cm程の踏み跡を
ヘツリ ”
で通り過ぎました。

3番目の
堰堤前も復旧されています。

2014年度の状態

堰堤を通り過ごすと
こちらは放置されたままです。



ゲートから30分弱
 ” 芦 沢 橋 ”
に到着
過っては此処までが
管理釣り区間でした。
  
川面から3mの高さの橋上まで
水かさが増し大激流に運ばれた
” 大 丸 太 ”
が欄干に激突し4本をへし折ったようです。

 この先 ” 729号線 ” は3箇所
が大崩落により
寸断されており、通れませんので
一旦、右側の平坦な林の中を抜け
川通しで進みます。

河原に出た様子です。

連続的に3箇所の山肌の大崩落です。
良く見ると ” 黄色ロープ ” が見えます。
登山愛好者が
” ヘ ツ リ ”
に張ったのでしょうか

現在も崩落しているようです。

ゲートから40分強
芦沢橋から10分
左岸側 悪 沢 ” との出合。
  
” 透過型砂防堰堤  ”
は土砂は流し、流木を防ぐ役割で
” 不定期に除去 ”
する事になっているそうですが
???????
 前記、2基の
” 不 透 過 型 砂 防 堰 堤 ”
に成りつつあります。
尚、悪沢の詳細は過去ブログ
『 No-63=2014-05-29-世附川悪沢 』
をご覧ください。

丁度 ” 悪   沢 ” 真向い
3番目の崩落場所は土留めがなされ
改修されています。

2014年度の状態。 

東京電力の
” 山神沢 ” と出合う ” 悪 沢 ”
の取水堰堤への
” 仕 事 吊 橋 ”
でしたが
現在、堰は砂礫で完全に埋まり
長期に渡り機能しておらず
渡り板は抜け落ち放置され
 ” 朽 ち た 吊 橋 ”
となっております。

 朽ちた吊り橋の袂から
崩れた仕事道の階段を上り
県道に出ます。

現在、山林の木々を伐採中で
木材の集積場があり
静岡県側から明神峠を越えて
搬出している車両には注意しましょう。
右下の廃屋は、過っての樵小屋でしょうか。

 ゲートより70分
” 山 百 合 橋 ”
に到着です。
” 気温23度 ・ 快晴 ”
汗ビッショリ
木陰で5分間の休憩です。

全体に傾斜角度が小さく
歩きやすいが
長く歩くと苦痛である。

眼下に見えるは
” 広 河 原 ”

” 広 河 原 橋 ”

 ゲートより休憩を挟み95分
山百合橋から20分
” 標高490m ”
” 世附川取水口入口 ”
の標識が立つ此処が
 ” 土沢入り口 ”
になります。
” イヤハヤ ・ 参った ・ マイッタ ”
安堵感で10分の休憩です。

気を新たに東電の仕事道に邁進です。

途中、崩れている所もあり
慎重に急斜面を下ります。

入り口標識より約3分
東電の仕事吊橋

50m程を
 ” 揺 ら り ・ ユ~ラ ・ 揺らり ”
と肝っ玉が縮む空中散歩です。

上流側 本 谷 ” の情景

下流、20m先の右岸側に
” 土 沢 ”” 世附川 ”
に流れ込んでいるのが見えます。

渡り終え ” 土 沢 ” に直接
下りようとしましたが
” 断 崖 絶 壁 ”
到底無理なので
吊橋間際の袂の砂地緩斜面から
ズリ滑り上流側の
” 本 谷 ”
に入ります。

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4. 土 沢 入 渓
          (  ど さ わ  ) 

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                      釣 行 日 ・・・・・4月28日
                      入 渓 時 ・・・・・9時20分
                      標      高 ・・・・・460m
                      天      気 ・・・・・快 晴
                      気      温 ・・・・・22度
                      水      温 ・・・・・16度
                      R  O   D ・・・・・6.00 Foot Power = Slow
                      L  I  N E ・・・・・ Au Ver A Soie Silk 3-Weight
                      LEADER ・・・・・Phoenix Silk Leader 150cm
                         TIPPET・・・・9 X

吊り橋から下流20m
” 土 沢 ”” 世附川 ”
に合流する地点です。
この落合点から
” 世附川 ” ” 本 谷 ”
と呼称されます。
” 本 谷 ” の詳細は
過去ブログ
『 No-52=2013-06-18-世附川本谷 』
をご覧ください。

合流地点からの ” 吊り橋 ” の情景です


入渓直後の荒れ模様の光景。 
スラブ滑落ち込み
左岸側、岩沿いの瀬尻に
” プレゼンテーション ”
初ライズ、フッキング & バラス

両岸の斜面は至る所で崩落していますが
川床は石で構成されており
土砂で詰まっていません。
崩落場所の殆どが
 ” 土 ”
粒子が細かいので
水勢で洗い流されるのでしょう。


入渓後、50分
左岸側の崩落斜面に
補修した仕事道が見えます。
本谷に架かる吊橋に
繋がっているようです。

10時15分、標高470m
” 愛 し き 恋 人 ”
との初出会いです。
背部の黒斑点が
異様に濃い気がします。

小さな落ち込みから
棚状の左岸側
沈み石への緩瀬からのライズです。

10時35分、標高470m
全体に黒斑点が見極め難く
パーマーク
も丸みを帯びた山女です。

左岸際の大浮石周りの
浅い緩瀬からのライズです。

” 巨石 ・ 大石 ・ 中石 ”
” ゴ~ロゴロ ”
と渓魚には住み良さそうです.

取水棟への吊り橋
堰堤は最近一部補修されたようで
コンクリートが真新しく
堰堤には取っ手が附いており
簡単に越えられます。

入渓後、2時間20分
堰堤上の取水口の光景
時代を感じる造りです。

取水堰堤を境に
此処で取水され、下流は水量が少なく
上流は倍近い水量になります。

11時50分
お腹が空いたので昼食です。



タップリのマスタードを付けて出来上がり
!! ウ マ !!

リーフティーに洋菓子
至福のひと時です。

大石がゴロゴロした所からの落ち込み
” ナイス ・ スポット ”
しゃがみこんでの
” ストーキング ”
左岸側の主流脇に
” プレゼンテーション & フッキング ”
??? バラシタ魚は大きかった ???

13時00分、標高500m
元来、岩魚など居ない渓ゆえに
野生化した放流魚である。
腹部には黄色斑点が無い。
??? 蝦 夷 岩 魚 ???
!! こだわってもしょうがないか !!

なめ落ち込みから
右岸側、浮石周りの瀬頭から
派手なライズ
” ティペット 9X ” ” スリリング ”



13時35分、標高520m
入渓後、4時間25分
落ち込みは低いが深い淵
両岸は切り立った岩壁
暫し巻き道を探すが踏み痕はない。
万事休すである。

休憩後、13時55分
川通しで下ります。

遡行中は川面ばかり見
気が付かなかったが
下流を見やると
”  ゴルジュの渓 ”
であることが分かる。
突然の大雨には気をつけるべし。

撤退後20分、取水堰堤

厚い!全身汗まみれである。
温度計を見ると
!! な、な、なんと28度 !!

撤退後、45分
土沢に架かる最初の吊橋。

この吊り橋の間際の左岸側には
修復した仕事道が見える。
恐らく本谷の吊橋に続いているであろう。
川通しは、難儀なので
此処を通ることにした。


暫し、快適な涼気に歩が進む。

仕事道を辿り7分、撤退後52分
本谷に架かる吊り橋
入渓口に到着です。

最後の昇り階段はキツイ
牛歩の如くである。

14時52分、撤退後57分強
暑さと汗と疲労でモウロウとして
ようやく ” 729号線 ” に到着です。
ウエダーを下げ、パンツもずらし
ヴェストを脱ぎ、シャツを持ち上げ
谷側に向かい火照た体を
シャツで仰ぎ正気を取り戻している時
”  こんにちは ” 
の声がしたような・・・?
緩慢に顔を左肩に向けると
斜め先には
ニヤニヤ見ながら下る中年の男性と目が合う
とっさに ” 失 礼 ” と発し
慌ててパンツを上げる。
瞬時に目がさめた気が・・・
 ” キャ~ ”
の声だったら、御用かな?
10分の休憩で気を新たにイザ戻らん。

来る時は、逸る心で
脇目も振らず足元を見やり歩を早め
気がつかなかった
一筋の空からの小滝
あの上はどうなっているのだろう?

20分で山百合橋
ゲートからバス停までは3.6Km
駐車場所までは3.2Km
1時間弱、よ~し・・・。


下流から3番目の大崩落だった所
来る時に踏み跡が見えたので
通ることにした。

踏み痕から渓に下りられそうだが無理だ。

2番目の崩落個所に進む。

ロープが急斜面に縦横に張ってある。
” 右手にロッド、左手でロープ ”
極めて無理 ・ 無理 ・ 超危険
撤退です。

悪沢の見える所まで戻り
此処から下りて川通しです。

45分にて芦沢橋に到着
バス停まで5.6Km
駐車場所まであと2Km、30分か
” ガンバルゾ~ ”

芦沢橋より20分、浅瀬橋に
” ホ ッ ト ”
した瞬間です。

此処で
” 沢割りマーク
を忘れずに外します。 

休憩することなく一気に下り
16時17分、歩行75分
駐車場所に到着
へたりこむ。
お疲れ様でした。

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*** 4時間15分の雑感 ***

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両岸の斜面は
至る所で山肌を荒々しく剝きだし
崩落しており
渓趣は好ましくないが
斜度が低く落ち込みは小さく
適当に大中小の石が配され
川幅の狭い緩やかな流れで
遡行し易い気楽な渓釣が出来る気がします。
しかしながら
” 往復3時間15分の歩行 ”
或いは、ひとたび
” 大 雨 ・ 雷 雨 ”
に出くわすと
一気に崩落土が流れ込み
濁り川となり
更 に
” ゴルジュの渓 ”
であること等々を考慮して入渓することが
肝心ではないかと思います。
      入渓時刻・・・・・・・・・・ 9時20分
      入渓高度・・・・・・・・・・ 460m
      退渓時刻・・・・・・・・・・ 13時35分
      退渓高度・・・・・・・・・・ 520m
      R  I  S E・・・・・・・・・・6 回
      合せ切れ・・・・・・・・・・ 0 回   
      合せ仕損・・・・・・・・・・ 1 回         
      バ ラ シ・・・・・・・・・ 2 匹
       LANDING-NET・・・・・・・ 3 匹    
       LANDING-NET%・・・・・・ 50%
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お役にたちましたならば
是 非
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” ク リ ッ ク ”
ご覧いただければ
幸いです。

な お 
7月はブログのアクセス数が
” 4 0 1 1 回 ”
ありました。
その内 ” 1 7 人 ” の方が
役に立ったと
” 広 告 を ク リ ッ ク ”
されました。
17人の皆様
ありがとうございました。

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Ⅲ.渓魚の自然分布と種
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1.アマゴ・ヤマメの自然分布圏

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① ” ア マ ゴ ”
学 名 = Oncarhynchus masou ishikawae
陸封型をアマゴ
降海型はサツキマス
と命名されています。
神奈川県・酒匂川以西の太平洋側
瀬戸内海に流れ出る河川
及 び
豊後水道に流入する
大分県と福岡県の県境の岩岳川以南
大分県・別府湾に注ぐ大野川までの間
そして、四国全域です。

② ” ヤ マ メ ”
学 名 = Oncarhynchus masou masou
陸封型をヤマメ
降海型はサクラマス
と命名されています。
神奈川県・酒匂川以北
北海道全域
日本海側全域
九州は鹿児島県と
" アマゴ自然生息圏 "
を除く全域です。
因みに
鹿児島県の110年に渡る
内水面漁業協同組合史の記述には
” ヤ マ メ ”
の文字は、見当たりません。
  
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2. 屋久島の ” ヤマメ ”

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” 屋久島安房川 ・ 小杉谷 ”
に棲息する山女は
鹿児島県水産試験場
旧大口養魚場
(1961年・昭和36年開設)
が1968 ・ 1969年に
( 昭43年 )  ( 昭和44年)
旧東京都水産試験場奥多摩分場
からヤマメ発眼卵を移入し
ふ化仔魚から養成した親魚が元の稚魚を
1971年
( 昭和46年 )
『 財団法人・淡水魚保護協会 』
( 理事長・木村英造 ・ 1994年2月解散
会員だった文化勲章受章者
今西 錦司 博士
の働きかけにより
放流したとの石碑が
小杉谷集落
” 旧小杉小 ・ 中学校校門跡 ”
の門柱前に
設置されております。

  
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3.イワナの種と自然分布圏

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① ” ヤ マ ト イ ワ ナ ”
学 名 = Salvelinus leucomaenis japonicus
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
静岡県 ・ 富士川から天竜川の間
主 に
中部山岳帯の太平洋側最上流域
及 び
滋賀県 ・ 琵琶湖東岸
に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部の白色斑点が
” 無  or  不鮮明 ”
並びに腹部に
 オレンジ
の斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

② ” ニッコウイワナ ”
学 名 = Salvelinus leucomaenis pluvius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
神奈川県 ・ 相模川から利根川まで
新潟県 ・ 胎内川、三面川
の  ニッコウイワナ ” アメマス ”
混棲境界線から鳥取県までの間
及 び
滋賀県・琵琶湖西岸に注ぐ諸河川です。
形態的特徴は
背部に白色斑点
腹部に レモン 斑点があります。
命名は 大島 正満 理学博士です。

③ ” ゴ  ギ ”
学 名 = Salvelinus leucomaenis imbrius
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
島根県の斐伊川から高津川まで
岡山県の吉井川から
広島県の太田川を経て
山口県の錦川まで
形態的特徴は
頭頂部から背部にかけて
淡色斑の ” 虫喰い模様、鯖模様 ” が存在し
腹部に レモン の斑点があります。
尚、大 島 正 満 博士 ” 種 ” と認めず
ニッコウイワナ
に偏しています。
因みに広島県の
天 然 記 念 物
に指定されております。

④ ” キ リ ク チ ”
学 名 = Salvelinus japonicus Oshima
陸封型のみの種で
降海型は、おりません。
世界最南端に棲息し
過っては
奈良県 ・ 十津川
和歌山県 ・ 日高川、熊野川
に生息していましたが
現在は
奈良県 ・ 十津川最上流部
の1支流2谷となり
他河川においては絶滅したとのことです。
形態的特徴は
腹部に
オレンジ
の斑点があります。
因みに奈良県の
天 然 記 念 物
に指定されております。
尚、大 島 正 満 博士
ヤマトイワナ
の1亜種と捉えております。

⑤ ” ア メ マ ス ”
学 名 = Salvelinus leucomaenis leucomaenis
降海型をアメマス
陸封型はエゾイワナ
と命名されています。
  茨城県・那珂川以北
新潟県・胎内川、三面川の
ニッコウイワナアメマス
の混棲圏以北
及 び
北海道全域です。
形態的特徴は
全体に ” 白色斑点 ” があります。

⑥ ” オショロコマ ”
学 名 = Salvelinus malma malma
陸封型をオショロコマ
降海型はオショロコマスと命名。
北海道内
に限られており
東部 = 知床半島、標津地方
中央部 = 石狩、日高山渓
西部 = 支笏、定山渓地方
及び渡島半島です。
形態的特徴は
体側に があります。

⑦ ” ミヤベイワナ ”
学 名 = Salvelinus malma miyabei
北海道
十勝管内の大雪山国立公園内
道内最高所の湖
標高810mに位置し
カルデラ湖 OR 火山性堰止湖
とも言われている
周囲13.8km、最大深度108m
冬季間は結氷する
 然 別 湖 ”
のみに生息している
イ ワ ナ
形態的特徴は
体側に があります。
動物学者
大島 正満 博士
新種としましたが
他の多くの学者は
” オショロコマ ”
の亜種と捉えています。
命名は1938年
大島博士が恩師である
札 幌 農 学 校 
( 現在の北海道大学 ) 
宮部 金吾 博士
の名を学名に冠し
贈呈した由来があります。
又、北海道の
天 然 記 念 物
に指定されております。
以 上 が
” 動物学者 ・ 大島 正満 博士 ”
の学説であります。
尚、九州には
 ” イ ワ ナ ”
の自然分布圏は存在しません。

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Ⅳ.日本のイワナの分類

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1. 一   種   説

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1951年
魚類分類学の創始者
田中 茂穂
理学博士は日本の
イワナ
オショロコマ
一種とする説

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2. 五  種  一  亜  種  説

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1961年、動物学者
大島 正満
理学博士は
オショロコマ、ミヤベイワナ、アメマス
ニッコウイワナ、ヤマトイワナ
の五種とし
キリクチ ヤマトイワナ
亜種と唱え
  ゴ ギ ”
は種と認めず
ニッコウイワナ ”
に偏しました。
  
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3. 二  種  一  亜  種  説

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1967年
霊長類学の創始者
及び
棲み分け理論
で世界的に高名な
文化勲章受章者
今西 錦司
理学博士日本の
イワナ
アメマス オショロコマ
斑紋点の無色と有色の二種
 ゴ  ギ
 を一亜種とし
他の有色斑紋点
ミヤベ・ニッコ ウ・ヤ マト・キリクチ
アメマス
地理的に連続的に変化する
” ク ラ イ ン ”
であると唱え
大島 正満 博士
の説を激しく批判しました。

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